犬のかたちをしているもの 高瀬隼子

文学

あらすじ

—どうしたら、証明できるんだろう。犬を愛していると確信する、あの強さで愛しているのだと—
私たちがセックスを手放したあとにやってきた「彼の子ども」。
それでも二人でいつづけられるのだろうか、互いの身体を重ねることなしに……。
第43回すばる文学賞受賞作
(引用:犬のかたちをしているもの/高瀬隼子/集英社)

愛するということ

主人公は卵巣の病気を患い、セックスに対する負の感情を持っています。
それを理解し受け入れてくれた彼氏が、他の女性とセックスをし、子どもができたことが判明します。

彼はセックスなしの自分を愛してくれている、でも他の女性とセックスをした。

彼が主人公を愛するということと、主人公が彼を愛するということ、
それぞれの愛は何なのか、主人公は考えます。

女性として生まれてきたこと

結婚して子どもを産む。
女性として生まれたら多くの人が経験すること。

でも、それが出来なかったら。

自分も世間と同じように思えれば、楽になれるのだろうか。

一般的な幸せと、自分の思いの違いに、主人公は悩みます。

感想

この小説を読み終わって感じた感想は、「可哀想」でした。
起こった出来事はあまりにも主人公の感情が無視され振り回されており、読んでいてずっと苦しかったです。

女性だからこそ抱える悩みをこの物語では表現されていますが、この悩みをずっと考え続けているとおかしくなってしまうんじゃないかと思います。
みんなが女性としての幸せを持っているわけではないし、それが不幸せというわけではありません。

著者・高瀬さんの作品は、一般的な幸せの基準とかけ離れた思考が表現されるので、共感したり救われたりする人もいれば、理解し難いと感じる人もいたり、読み手によってかなり印象が変わるんじゃないかと思います。そこが面白くて良い作家さんだと思いました。

著者

高瀬 隼子(Junko Takase)
1988年愛媛県生まれ。東京都在住。立命館大学文学部卒業。
「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞。
(引用:犬のかたちをしているもの/高瀬隼子/集英社)

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